自分や家族のいびきや眠気が、果たして病院へ行くべきレベルなのか、判断に迷うことがあるかもしれません。睡眠時無呼吸症候群は、本人が自覚しにくい病気であるため、客観的な症状に目を向け、受診の目安を知っておくことが大切です。ここでは、どのような症状があれば専門医への相談を検討すべきか、具体的なチェックポイントをいくつかご紹介します。まず、睡眠中の症状についてです。家族やパートナーから、「大きないびきをかく」と日常的に指摘されていますか。そして、そのいびきが「時々、あるいは頻繁に止まる」ことがあるでしょうか。また、睡眠中に「息が苦しくて目が覚める」ことや、「むせたり、あえいだりする」ことはありませんか。夜中に何度もトイレに起きるというのも、見過ごせないサインの一つです。次に、日中の症状についてチェックしてみましょう。朝、目覚めた時に「頭が痛い、あるいは頭が重い」感じがしますか。十分な時間眠ったはずなのに、「熟睡した感じがせず、疲れが取れない」ということはないでしょうか。そして、最も重要なのが日中の眠気です。「日中、会議中やテレビを見ている時など、静かにしていると、いつの間にか眠ってしまう」ことがありますか。さらに、「車を運転している時や、赤信号で停車している時に、強い眠気に襲われる」という経験は、非常に危険な兆候です。これらの質問に対し、一つでも強く当てはまる項目がある場合、あるいは複数の項目に心当たりがある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が考えられます。特に、日中の眠気が原因で仕事や学業、日常生活に支障が出ている、あるいは交通事故や労災事故の危険を感じるほどの眠気がある場合は、迷わず専門の医療機関を受診すべきです。受診する科としては、「呼吸器内科」「耳鼻咽喉科」「精神科・心療内科」、あるいは「睡眠外来」や「いびき外来」といった専門外来が挙げられます。自己判断で「疲れているだけ」と片付けず、専門家の診断を仰ぐことが、安全で健康な毎日を取り戻すための第一歩となるのです。
あなたの症状は大丈夫?受診の目安