点眼薬を使い始めて一ヶ月。普通ならもう治っているはずなのに、娘のまぶたにある霰粒腫は小さくなるどころか、まるで大豆のような硬いしこりへと成長してしまいました。痛みはないようですが、その重みで娘のまぶたは常に半分垂れ下がり、視界の半分が遮られているように見えました。何度か通った眼科の先生から、ついに「切開して中の脂を出しましょう」という提案を受けました。その言葉を聞いた瞬間、私の頭の中は恐怖でいっぱいになりました。まだ一歳にも満たない小さな娘の、それも目にメスを入れるなんて。全身麻酔が必要なのか、傷跡は残らないのか、術後に目を擦ってしまったらどうなるのか。夫と夜遅くまで話し合い、私たちは当初「手術は避けたい」という結論を出しました。しかし、先生から「このまま放置すると、まぶたの重みで視力が発達せず、弱視になる恐れがある」という医学的なリスクを詳しく聞き、私たちは自分たちの恐怖心よりも娘の将来の視力を優先すべきだと決断しました。手術当日は、朝から絶食を強いられ、泣き叫ぶ娘を抱いて病院へ向かいました。処置室へ連れて行かれる娘の後ろ姿を見送りながら、私は待合室で震えが止まりませんでした。処置は局所麻酔と、動かないように固定する処置を合わせて十五分ほどで終わりました。出てきた娘の目は眼帯で覆われ、麻酔が切れた後の痛みで泣きじゃくっていましたが、先生からは「無事に巨大な脂の塊が取れましたよ」と報告を受け、ようやく呼吸ができた気がしました。数日間は出血や腫れがあり、眼帯を嫌がる娘をなだめるのは大変でしたが、一週間後の診察で眼帯を外したとき、そこには数ヶ月ぶりに見る「ぱっちりと開いた娘の目」がありました。傷跡はまぶたの裏側から切ったため、外からは全く分かりませんでした。あの時の決断は本当に辛かったけれど、今では元気に両目で世界を見ている娘を見て、勇気を出して良かったと心から思っています。ものもらいを切開するというのは、親にとって大きな試練です。しかし、医学的な必要性があるとき、専門医を信頼して一歩を踏み出すことは、親にしかできない究極の愛情表現なのだと知りました。もし今、同じように手術を迷っているご家族がいるなら、一人で抱え込まず、医師と十分に納得いくまで話し合ってほしいと思います。恐怖の先にある、子供の晴れやかな笑顔と健やかな視界は、何物にも代えがたい宝物なのですから。