昨日から右胸のあたりに違和感があったけれど、今朝になってその痛みが耐えられないほどになった。鏡を見ると、乳輪から少し離れた場所が赤く腫れ上がっていて、まるで大きなニキビが胸にできたような状態だ。触るどころか、服がかすめるだけで激痛が走る。指で軽く押してみると、中に硬い塊があり、中心には小さな黒い点のような穴が見える。最初はこれが噂に聞く乳がんなのではないかとパニックになりかけたけれど、この赤みと熱っぽさはどう見ても「炎症」だ。あまりの痛さに耐えかねて、午後半休を取って皮膚科を受診した。先生は一目見るなり「これは粉瘤(ふんりゅう)が化膿してアテロームになっていますね」と診断してくれた。粉瘤とは、本来剥がれ落ちるはずの角質や皮脂が皮膚の下に袋を作って溜まってしまうもので、誰にでも、どこにでもできる可能性があるらしい。僕の場合、それがたまたま胸にでき、さらに運悪く細菌が入って化膿してしまったために、これほどの痛みが出たということだった。診察では「痛いけれど、膿を出したほうが楽になりますよ」と言われ、局所麻酔をして少しだけ切開してもらった。中から溜まっていた膿と老廃物が出ていくと、あれほどパンパンに張っていた痛みが、嘘のように引いていくのが分かった。先生からは「男性は胸にしこりがあると乳腺の病気だと思いがちですが、実はこういう皮膚のトラブルも多いんですよ」と教えてもらった。たしかに、自分でも「胸のしこり=深刻な内臓の病気」というイメージが強すぎて、受診するまで生きた心地がしなかった。処方された抗生剤を飲みながら、今夜はゆっくり休もうと思う。今回の件で学んだのは、しこりにもいろいろな正体があるということだ。そして、痛みが強い場合は、迷っているよりも専門医に診てもらうのが一番の解決策だということ。胸というデリケートな場所だからこそ、プロの判断を仰ぐことがいかに安心に繋がるかを痛感した一日だった。